1950年代にアイルランドから希望を胸に、アメリカ・ブルックリンに移住した少女のお話しですね。
この時代アイルランドからアメリカへ渡った人は、相当数いたようで、アイルランド系アメリカ人と呼ばれています。
有名なところでは、ジョン・F・ケネディを輩出したケネディ家がそうらしいです。


○●○●○ここからはネタバレごめん○●○●○


主人公のエイリッシュはアイルランドの小さな町の出身。 17歳になっても町には、仕事はないし、男の子は皆ネイビーブレザーにポマードを付けた七三分け、噂はすぐ広まるような窮屈なところ。

姉の後押しもあり、新天地ニューヨークへ渡る船に乗る。
最初のうちは強烈なホームシックにかかり、アイルランドからの手紙を読んでは涙する日々だったエイリッシュだったが、イタリア系の恋人ができると、徐々に自分を取り戻し、ニューヨークの生活に馴染み洗練されていく。


そこに姉の悲報が届く。
ひとり故郷に残された母を想い一時帰国するのですが、その前に恋人トニーと密かに結婚する。
まあ、トニーにしてみれば当然の成り行きでしょう。 恋人が里心ついて帰って来なかったら困りますもんね( ̄ー ̄)ニヤリッ


そして再び故郷アイルランドの地を踏んでみると、大切な家族はいるわ、親友はいるわ、仕事も見つかり、恋も・・・!?  そして、懐かしい母国の風景が・・・・・。

夫トニーから送られてくる恋文にも、なかなか返事が書けない。(書けないよね~笑)


結局、結婚していることを町のある人に追及され、「この町は窮屈なところだったことを思い出した」と言って、逃げるようにNYに帰っていく。

自分の居場所(故郷)はブルックリンにあると、改めて決意するわけですな。


恋人がいる、刺激がある、希望がある『アメリカ』と、家族がいる、友人がいる、仕事もできる、何よりも生まれ育ったホッとできる場所『アイルランド』、どちらを故郷として選ぶか、彼女の人としての成長を見ることのできるお話しでした。


でもね、でも、母国アイルランドに戻って、改めて故郷の生活に惹かれ、地元のボーイフレンドに「ここにとどまって欲しい」と告白されて、心が揺らぐ彼女ですが、「あなた結婚しているんじゃないの?」と事実を突き付けられて、ハッと我に返り、翌朝には列車に乗っているっていうのは、納得がいかんの~笑

結婚を無効にして、アイルランドにとどまることもできたんでしょうけど、この変わり身の早さには、正直目が点!!


地元のボーイフレンドには、玄関ドアの下から手紙を差し入れてバイバイって、ちょっとかわいそうだったな~(;´Д`)


主人公エイリッシュを演じたのは、シアーシャ・ローナンですが、2009年作品の「ラブリーボーン」では、妖精のような透明感のある少女でしたが、すっかり大人の女性になりましたね。



にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ
にほんブログ村